ビニール傘が教えてくれた童心|雨|日常
ビニール傘の雨粒
梅雨のこの季節は大人になると憂うつなものだ。今朝も雨だった。信号待ちで手にしているビニール傘をふと見上げた。雨粒が溜まり、くっつき大きな粒になっていく。重さに耐えきれずに、流れ落ちていく。そんな様子を子供の頃、飽きずに観察していたことを思い出した。
雨の日の下校は晴れの日より楽しい
長靴登校のときは、下校時間いかに大きな水溜まりを見つけ、飛び込むかを競っていた。校庭の水溜まりと水溜まりどうしを繋ぐ川を窓からいつまでも眺めていた。自転車置き場のトタン屋根を打つ雨音が好きで、ずっと聞いていた。
忙しいはずなのに
小学生は意外と忙しい。学校だけではなく、習い事に遊びで忙しい日々だった。けれど、季節のものものを大人よりずっと感じとっていた。脳が知らない刺激を吸収していたからか、動物的な部分が多いからなのか。
気づくか気づかないか
同じ一日でも注意深く生きてみると、あらこんところにこんなものがと気づくことがある。同じように日々を送っていると、自分が同じような日々の送り方をしていると、些細な変化に気づかなくなっていく。些細な変化に楽しみを見つかられるのに童心が必要ならば、とりもどせたらきっともっと毎日が楽しくなるのではないか。ビニール傘を見上げて、大げさなことを考えてしまった。