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10分で楽しめる文化系WEBマガジン MIN CAFE

ひとりカフェ中に、10分で楽しめる本や映画、エッセイ、カフェ系ブログ。映画は洋画中心、カフェは関西中心、ときに考えさせてくれるエッセイをエッセンスに。文化系の読者様大歓迎です。

ふと怖くなった子供のケンカ|教育|子供

電車内での子供のケンカ

正面の席に小学5年生位の男の子と小学2年制位の男の子が座った。どうやら兄弟のようで、制服を着ていることから同じ私立小学校に通っているようだ。兄弟は電車に乗り込み、席に座る前から揉めていた。

兄「お前、低学年の癖にいい度胸してるな」

弟は兄の胸の辺りを殴る。随分負けん気の強い男の子だ。

弟「お前なんかな、俺が包丁持って刺したらいつでも殺せるんやぞ」

兄「やってみろよ。そんな度胸ないくせに」

そんなやり取りの後も、互いに身体を押さえつけ合う。ちょうど両隣にご老人男性二人が子どもたちを挟む形で座っていた。ケンカがやまないので気にしている。私も気になったが、すぐに熱が冷めるだろうと思っていた。

弟はもう諦めたのか、大人しくなった。しかし、兄は気が収まらないのか持っていた傘を弟の胸に突き刺した。

兄「殺すぞ」

そう言った。私は恐ろしくなった。自分の子供の頃を振り返ってみる。ケンカでここまで怒りを引きずり、殺すとまで言ったことがあったろうか。怒りにここまで長く深く囚われただろうか。

兄の左隣に座っていたご老人が一喝した。途端、兄弟は静かになった。二人して携帯電話をいじりだす。なんだ、やっぱり子供だとほっとした。電車が駅につき、一喝したご老人と兄弟が同じ駅で降車するらしく立ち上がった。先にご老人が降りていく。兄はご老人が電車を降りるのを確認して、

兄「クソジジイが」

と、毒づいた。聞こえないことをちゃんと計算して言い捨てた。私は彼がまた恐ろしくなった。全く反省などしていないのだ。恥ずかしさや後悔などないのだろう。しかも、ご老人が聞こえていないことをちゃんと計算しての毒づき。そのずる賢さに恐ろしくなった。

兄弟は電車を降りる。降りるとき、兄は弟をドアの辺りで突き飛ばした。ご老人への怒りが収まらず、弟に向けたのだ。ドアの降りる瞬間を狙ったのだ。なんて冷徹で狡猾な子供だろう。弟は日頃、この兄の厭らしいいじめを受け続けているのだろうか。

私立に通わせてもらえる恵まれた環境で育っている兄弟たちだが、その心は恵まれているのだおるか。私はこの兄弟がどんな大人になっていくのか、恐ろしくなった。子供のケンカを見かけて、こんなに恐怖を覚えたのは初めてだ。兄弟は喧嘩して、兄は弟をいじめるものだと思う。しかし、この兄のいじめは執着的で陰湿だ。

親ができない、やっていないのだろうから、どこかで、誰かがこの兄弟を教育する機会があればいいと願う。ご老人のような大人がいても、反省しない子供だから、難しいかもしれないが

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